Monthly Archives: 6月 2013

Makefile 別ディレクトリに中間ファイル & 自動依存関係設定

普段、自分でMakefileを書くことはほとんど無い。あったとしても、ちょっとしたプログラムでソースファイルとして数個のCソースがあるようなもの。なので、Makefileの知識は、ターゲットと依存関係を : で区切って書くとか、変数が使えて、その参照は$(~)でやるとか、そういうぐらいしかなかった。

ところが、ある程度の規模があるプログラムを作成することになり、ちょっと自分流Makefileというものを、ちゃんと作っておこうと思い立つ。一回作っておけば、使いまわしできるからね。

こんなことができれば・・・・という自分の要求は、以下のとおり。

  1. 中間ファイル(オブジェクトファイル)は、ソースとは別のディレクトリに吐き出させたい。ただし、ここで、元となるソースは複数のディレクトリ内に散在している。
  2. ソースからインクルードしているヘッダなどの依存関係も、ちゃんとなんとかしてほしい
  3. ビルドは、最速である必要はないが、モッサリしているのは嫌
  4. 新しいソースを追加したとき、いろんなところを書き換えるのは嫌

適当にググレば、そんなMakefileのサンプルがわんさか出てきて、コピペで終了と思ったが、甘かった。1.と2.を同時に実現する方法がなかなか見つからない・・・。

ということで、Makefileの仕様を勉強しながら、自分流Makefileをつくる。

例題

例として次のようなディレクトリ・ファイル構成を考える。

 / 
 | Makefile / main.c / ValDef.h / Funcs.h
 |- SubDir1
 |   |   func.c
 |   |- SubSub
 |         func.c
 |- SubDir2
 |   func.c
 |- Build
     中間ファイルはここに吐き出させたい

作業スペースのルートに Makefile と Cコード(main.c)とヘッダファイル。そしてサブのディレクトリに、複数のCコード(func.c)が存在している状態。複数のディレクトリに同じファイル名のCファイルがあるのが曲者だ。既存のソースの流用などをしたいとき、同じファイル名のcファイルが複数存在することはありうる。

こういうMakefileを作った

SRCS = \
	main.c \
	SubDir1/func.c \
	SubDir1/SubSub/func.c \
	SubDir2/func.c

INC_DIR = .

BUILD_DIR = Build

OBJS=$(addprefix $(BUILD_DIR)/,$(patsubst %.c,%.o,$(SRCS)))
DEPS=$(patsubst %.o,%.d, $(OBJS))

CC = gcc
TARGET = TestProg.exe
CFLAGS += $(addprefix -I,$(INC_DIR))
LDFLAGS += 

all: $(BUILD_DIR) $(TARGET)

$(BUILD_DIR):
	mkdir -p $(BUILD_DIR)

$(TARGET) : $(OBJS)
	$(CC) $(CFLAGS) $(LDFLAGS) -o $@ $^

$(BUILD_DIR)/%.o : %.c
	mkdir -p $(dir $@); \
	$(CC) -c $(CFLAGS) -o $@ $<

$(BUILD_DIR)/%.d : %.c
	mkdir -p $(dir $@); \
	$(CC) -MM $(CFLAGS) $< \
	| sed 's/$(notdir $*).o/$(subst /,\/,$(patsubst %.d,%.o,$@) $@)/' > $@ ; \
	[ -s $@ ] || rm -f $@

clean:
	rm -rf $(BUILD_DIR) $(TARGET)

.PHONY: all clean
-include $(DEPS)

上記のMakefileを、Buildディレクトリがまだできていない状態から実行したときに何が行われるのか、ちゃんと理解しようとすると、以下のとおり。

  1. makeは41行目のinclude $(DEPS)にしたがって、Build/main.d や、Build/SubDir1/func.d などのファイルをincludeしようとするが、これらファイルが 存在していないことに気づく。ゆえに、まずは ~.d ファイルがターゲットとなっているルールを見つける。
  2. ~.dを生成するルールは31~35行目にある。
    例えば、Build/SubDir1/func.d は、$(BUILD_DIR)/%.d にマッチする。このとき、%の部分(stemと言うらしい)は、SubDir1/func なので、make は、Build/SubDir1/func.d が依存するファイルが、 SubDir1/func.c であると認識する。
  3. fund.dを吐き出すための Build/SubDir1 ディレクトリを作成する。(32行目)
  4. gcc -MM オプションを使って func.c がincludeしているヘッダの一覧を標準出力に出力させる。ここで、gccの出力は、以下のフォーマットになる。
    func.o: SubDir1/func.c Funcs.h

    このままでは、次の理由でNGである。

    • .oファイルの相対パスが書かれていない。これでは、Func.h を書き換えても、Build/SubDir1/func.o を新たに生成する必要があると、makeは思わない。
    • .h ファイルに新しいincludeを追加したときに、.dファイルが新しく生成されない。

    そこでsedを使って、gccの出力を以下のようになるように書き換える。

    Build/SubDir1/func.o Build/SubDir1/func.d: SubDir1/func.c Funcs.h

    さらに、gcc -MMが失敗して、空の .d ファイルができてしまった場合は、その .d ファイルを削除するようにした。

  5. .dが出来上がるとincludeが成功するので、次にmakeは$(TARGET)の依存ファイルである各種.oファイルを生成しようとする
  6. そのルールは27-30行目に書いてあるので、それに従い、.oを作成
  7. .oができると24行目のルールで最終生成物 TARGET が出来上がる

・・・なんとか、できました。

電力使用量測定するよ

消費電力測定

 

先月だったか、東京電力からの毎月の電力使用量のお知らせと一緒に、一日の時間帯での電気使用量が異なるいくつかの家庭用のプランがありますよーというお知らせが入っていた。

どうやら申請するとメーターが交換されて、例えば朝得プランなんていうものに入ると、朝の電力が割安になるらしい。で、どのプランに入るのかが一番安いのかは、東京電力のサイトから試算できるようになっているのだが、その方法は、あなたは何時ぐらいに家をでますか~? といった質問から求めるもので、いまいち、本当のところ、どのプランが自分にあっているのか良く分からない。

・・・ということで、家の電力使用量をモニタリングしてみようと思い立つ。

現在、システム全体は未完成。

画像のものは、作成した現在の消費電流(など)を定期的に測定し、その情報をある程度、貯めてからXbeeを使って、送信するというもの。後で、詳細書こう・・・。

情報の受け取り手はXbeeを接続したRaspberry Pi。とりあえず、受け取ったデータを、がしがしDBにぶち込んで、あとでソレを集計するみたいな・・・ことを考え中。

このサイトは何か?

  • 馬鹿にならないよう、頑張るために、技術的なこととか記録していく自己満足なもの。
  • 記事がたまってきて、誰かの目に付いて、反応があると、頑張りの後押しになると思ったもの。

・・・続くのか?